※こちらの続きです
「子どもについて無神経なことを言われる」
身内との関係も、避けては通れない代表ですね。
実親・義両親・兄弟姉妹・祖父母・親戚。
距離が近い分、物言いもあけすけになりがちです。
中には、それまでの関係が崩れてしまった方もいるのではないでしょうか。
かくいう私もそのひとりです。
私の場合は実母との関係ですが、薄々感じていた違和感が、確信へと変わりました。
子どもはいた方が良い・あなたのためを思って・心配だから…
その独善、もうおなかいっぱいです。
対処法といっても正解があるわけではなく、とても難しいものです。
そこで今回は、私の経験談と結果についてお話ししたいと思います。
※私が言われた言葉など赤裸々な部分が多く、あまり気持ちの良い話ではないので、気持ちが落ち込んでいる方は②実両親の項目は読まないことをおすすめします。
義両親の場合
逆に何も言われず、私の方から「病院に行ったけど、原因が見つかりませんでした」と報告したときにだけ、姑が
「私としては、夫婦仲良くいてくれれば、それ以上は何も望みません。ただ、もし治療をするとか、お金のことで心配があるなら、それは出してあげるからね」
不妊治療に疲れ果てて、「もうやめようか迷ってる…」と私が弱音をこぼしたときには
「もうそれ以上、痛い思いしなくて良いよ。まだ頑張りたいっていうなら、もちろん応援するけれど、もうそんなつらい思いすることない」
と言ってくれました。
一緒に「決断のつらさ」を背負ってくれたんですね。
おそらく、私のメンタルが限界であることを察してくれていたのでしょう。
おかげで私自身が潰れる前に治療を辞める決断ができたので、このことは今でも感謝しています。
元々、義両親は物静かで、結婚式の時も「口は出さないけど、お金は出す」タイプのひとたちでした。
✨️エレガントッッ!!!✨️
余談ですが、舅は本当に寡黙なひとで「どう思っているかわからないな〜」と思っていたのですが、酔っ払ってやたら饒舌になるときにも、子どもについてだけは何も言わないのです。
そのため、とても賢い人たちなのだと思っています。
実両親の場合
それはもう、長い戦いがありました(笑)
結論から言うと、私は実両親とは疎遠になっています。
このことは、事情を知っている人にしか言っていません。
それこそ、面倒なことを言われそうなので。
前提として、私は実父とは元々不仲です。
実父はお金・酒・女にだらしなく、男尊女卑で亭主関白。
酔っては妻や子どもに暴言や暴力を振るうひとでした。
当然、信頼関係や尊敬の念などは一切なく、不妊治療についてはもちろん、何かを相談したことなど人生で1度もありません。したいとも思わない。
そして実母も、そんな実父と共依存状態。
子供の頃は「おかあさん、かわいそう」、そう思っていたのですが、所詮そこは男女の仲。
今でもあの家では、しょうもない怒鳴り合いの喧嘩が繰り広げられているのでしょう。
あの人たちの機嫌を窺って、いい子にして、母親の愚痴のゴミ箱になるのはもう御免です。
そんな家庭環境なので、人生相談できる私の親代わりは、一番上の兄(長兄)でした。
実母からの言葉
実母は単体なら悪いひとではありません。
ただただ、子どもが大好きなんです。
子どもをたくさん産んだことが誇りだと言っていますし、自慢だそう。
それ故に、私が不妊治療をしていて泣いたり悩んだりしているのを知っている上で、
「あんたにも子育ての楽しさを味わってほしい」
(いやだから出来ないんですって。私だって味わいたかったよ)
「子どもはいた方が良いよ」
(出来ないんですよ、これ以上どうしろと?)
「従姉妹の◯◯ちゃんは子どもを産んで、可愛くて仕方ないって!」
(えっ??それ生理きて泣いてる娘に言う?)
こんなことが、しょっちゅうでした。
ちなみに、身内で出産や七五三などのイベントがあると、その写真がLINEで突然届きます。
私は従姉妹が10人近くいるので、頻度はそこそこです。
その大半は、年に1度会うか会わないか程度の仲です。(つまり、どうでもいい)
そして、
「おとうさんがyoriのところの子どもはまだかってうるさいんだけど」
「養子でもいいんじゃない?」
えっ・・・?
DINKsの娘に言うならまだ分かります。
私は「欲しくて不妊治療までしたけど、子どもが出来ない娘」です。
このことを最初は丁寧に説明しました。
でも理解が出来なかったようで、行動は変わりません。
養子縁組についても、そんなに簡単な話ではないのに…。
・とにかく、どうでもいいから早く孫見せろ
・(私のために)がんばれ!なんとかしろ
(本人にそんなつもりはないのでしょうが)これは、そういう要求に聞こえて仕方ありませんでした。
この時既に次兄の所に孫がいるのですが、内孫より外孫の方が好きにできるという身勝手な期待もあったようです。
我慢の限界を迎えた私は
「子どもの話は一切しないでほしい。子どもの話をするなら実家には帰らない」
そう宣言しました。
(なぜ、わざわざ嫌な思いをするために、実家に帰る娘がいると盲信出来るのでしょうね…)
さて、これらは本当に、私のためを思ってのことだったのでしょうか?
「娘に子どもができない苛立ちや不安を、娘本人にぶつけている」
私には、そうとしか思えませんでした。
決定打
そのまま、だましだまし数年後。
私は、不妊治療をやめて、もう諦める旨を実母に告げました。
すると最初に返ってきたのは、大きなため息。そして、
「じゃあ、それ、お父さんにちゃんと報告しなさい」
重ね重ね言いますが、私は実父とは不仲です。それは実母も知っています。
酔った実父には「お前んとこは子どもがいなくて半人前」だの、ここには書けないような差別用語まで浴びせられました。
そもそも、なぜこんなことを言われても、私に報告義務があるのでしょうか。
「私は半人前なので子どもが来ませんでした。申し訳有りません」とでも言えば、満足なのでしょうか。
「心配だから」そういえば、何を要求しても良いと思っているのでしょうか。
どんなに辛いときでも、親からのキモチなら、絶対に受け取らないといけない?
今まで丁寧に説明して、もう心身ともに限界であると伝えても、実母にとっては
「モラハラ夫の機嫌>泣いている娘」だったのでしょう。
ここまで来て、やっと実母は「夫の機嫌取りを子どもにさせること」と「まだ見ぬ、娘の産んだ、好きに出来る孫」が一番で、娘の私の心身などに興味はなかったのだと気付きました。
もちろん、実母からの愛情がなかったとは言いません。
子どもがいたほうが私が幸せになると本気で思っているのだと思います。
私もそう思います。
「そういう意味で」私の幸せを願ってくれていたことは、まごうことなき事実です。
そして、それが私にとっては、「とても残酷な言葉になっている」ということが分からなかったのでしょう。
元々の仲も良かった方だと思います。
矛盾していますが、私にとってはやっぱり「親」なので、第三者から悪口を言われると辛くなります。
しかし、その後、コロナ禍をキッカケに距離を置き、気持ちの整理がついたタイミングで「もう会うことはない」と告げて以来、1度も会っていません。
後悔はないのか
実父には葬式に行く気もなければ何の未練もありませんが、実母だけは関係を切ってしまったことで、未だに不安になるときがあります。
出来るなら、この結末は選ばないほうが良いです。
私は元々の関係性も悪かったので、こういった結末になってしまいましたが、帰る実家がないというのはなんとも寂しく辛いもの。
でも後悔は今のところ、していません。
何故なら、気持ちが折れてしまったから。
「会いたい」という気持ちよりも、「会ったら、とても嫌な思いをする」と体が悲鳴をあげているのです。
先日、ほとんど顔もあわせたこともない遠縁で不幸があり、親と顔を合わせる可能性が出た瞬間から胃がズーンと重くなって、そこから逆流性食道炎が悪化し、体重がガクッと落ちる事態となりました。
それで「もう本当に無理なのだな」と自分自身の気持ちにも折り合いがついた次第です。
親子や親戚であろうと、超えてはいけない一線や、関係が壊れる瞬間というものはあるもの。
こうなる前に、「もっと早く距離を置けばよかった」という後悔はしています。
兄弟・親戚
親戚とは、実親と同時に疎遠になりました。
ただ、もともと親戚付き合いが盛んではなかったため、大きな影響はなく。そのため、残念ながら親戚に関して有益なお話はあまりできません。
また、姪や甥のことは可愛いと思っていますが、その親である次兄が実父と似たタイプで攻撃的な面があるため、こちらも疎遠にしました。
このように段々と孤立していく状態になってしまい、不妊治療でメンタルが弱っていたことも手伝って、一時期は
「自分が悪かったのかな」
「わざわざ言いたくない相手にまで報告しなくちゃいけないことだったの?」
「私の我慢が足りなかった?」
と真剣に悩んでいました。
その時、今までずっと相談に乗ってくれていた長兄が、こう言ってくれました。
「それは報告してもらえない親の方が悪い」
「娘から相談や報告をしてもらえる信頼関係を築けなかった己を恥じるべき。yoriは『報告しなかったんじゃなくて、できなかった』んだから、yoriを責めるのは筋違い」
「ああいう無神経で独善的な人たちは『お前のためを思って…』とか相手の罪悪感を煽るような真似をして支配しようとするから、疎遠にした方が良い」
こうして長兄が、根気よく私の不安を切り捨て続けてくれたおかげで、少しずつ時間薬の効果が現れ、今は落ち着きを取り戻すことができました。
長兄がいてくれて、本当に良かったと心から思います。
妻の両親を相手にする場合、夫はどうしても難しい立場になりますから。
まとめ
結論から言うと、無神経な身内への対処法は、それまでの関係性や状況が絡むため非常に複雑で、これといった正解はないと思います。
唯一私から言えることがあるとすれば、「早めに距離を置く」ことでしょうか。
関係が完全に壊れてからでは、私のように修復が難しくなります。
そんな中で、私から言えることがあるとしたら。
私の場合、身内に対して体を壊すまで我慢してきました。
しかし、攻撃的な実父や次兄、無神経な実母に対して我慢や無理を続けるのではなく、
支えてくれた長兄や義両親を大切にし、そういった人たちに目を向けて時間や労力を使っていきたいと今は思っています。
そのほうが、自分にとっても周囲にとっても、ずっとより良い未来につながると信じています。