「お金について学びたい」「教養を深めたい」
そんな方にとっての次のおすすめは簿記3級です。
こんな方にもオススメ👀
・自己肯定感をあげたい!
・NISAなどの投資をしてみたいけど迷っている
・数字に対する抵抗感をなくしたい
私も2022年6月に3級に合格しました。
その体験を踏まえて今回は「簿記3級」についてお伝えしよう思います。
簿記3級は生活に役立ちます
そもそも簿記とは?
・正式名称は「日商簿記検定」(以下簿記)
・日本商工会議所が主催する検定試験で、商業簿記の基礎知識を測る資格です。
※「全商簿記」および「全経簿記」は主に学生が対象であり、別物。
「経理のひとが持っているもの!」というイメージが強いかもしれませんね。
簡単に説明すると、「お金の流れやモノの出入りを記録するための方法」が学べる資格です。
もう少し難しい言い方をすると、会社の経営状態を把握するための帳簿、決算書(BS/貸借対照表・PL/損益計算書)の作成方法を学びます。
「減価償却ってなに?」
「今、うちには純資産はいくらあるのか?」
「固定費と変動費ってなに?」
「ニュースに出てくる当期純利益ってなんのこと?」
こういった疑問に答えられるようになるのはもちろん、
自分自身が「家庭」という経済活動を営む会社の経理となり、帳簿をつけることにより、お金の流れを可視化。
毎月の収支を分析し、貯蓄や投資に回せる金額を計画的に管理することによって、今後のライフプラン作成に役立てることが期待できるといえます。
ドイツを代表する文豪・ゲーテはその著書の中で
「複式簿記は人智の産んだ最も偉大な発明の1つである」との言葉を残しているそう。
そのくらい歴史のある美しい会計のルールということですね。
試験内容
制限時間60分・電卓持ち込み可
- 仕分け問題(15問・45点)
- 補助簿・勘定記入・穴埋め形式の理論問題など(20点)
- 試算表・精算表・財務諸表の作成(35点)
※2021年6月実施の試験から試験時間が大幅に短縮、大問は5問から3問に変更されています。
そのため、理解が浅いまま試験日を迎えると確実に時間が足りません…。
2021年11月試験の合格率などは27.1%と、中々の厳しさです。
ただ、大問1・仕分けの配点45点を落とさずにきちんと理解し、過去問を繰り返せば問題ありません。
事実、私は本番では15分ほど時間が余りました。
とはいえ、なんと貸借一致せず。
ミスを探してるうちに時間切れを迎えたんですけどね!!笑
受験について
まずはお住まいの商工会議所をご確認ください。
(例えば東京商工会議所の場合、2024年度よりCBT試験のみの実施になっています)
その上でざっくりとした基本情報です。
受験日程 | ①CBT試験(ネット試験)の場合は各会場による ②統一試験(ペーパー形式)毎年2・6・11月に開催 |
受験費用 | 3級 3,300円〜 ※ 受験料の他に、事務手数料有り |
合格基準 | 100点満点で7割以上とれれば合格 |
合格率 | ①CBT試験では40~50%と言われています ②統一試験では平均35%程度(直近10回で計算。27~50%) |
勉強方法 | ・独学で可能。市販テキスト・youtube(ふくしままさゆきさん)など ・数字が苦手…丁寧に教えてもらいたいという方は通信講座がおすすめ 私はクレアールで取得しました。 |
備考 | 必要勉強時間は目安100時間〜 |
各試験回で難易度にばらつきが結構あるので運もあるかも…
メリット
金融リテラシーが向上し、家計管理や資産運用に役立つ
・資産や負債について正しい知識を得ることで、より良い意思決定ができるようになる。
・経済ニュースへの理解が深まる。
・財務諸表を読めるようになり株式投資や新NISAを始める際に、企業の健康状態を判断する力がつく…と言いたいのですが、コレに関しては正直「簿記を学んだからといって投資で儲かるようにはならない」のが本音です。
・飽くまで投資の勉強がしやすくなる・土台が出来るという感覚でいた方が良いと思います。
知っていて損することはないので、オススメであることには変わりませんけれどね。
ステップアップの足がかりになる
意外と多いのが「勉強が楽しくなってきて、2級も勉強した!」という声。
かくいう私もその一人です。2級は商業簿記の他に「工業簿記」が試験範囲に含まれるようになり、私はその暗記(製造業の原価計算をひたすらやるんですよ…)には興味が持てず受験にまでは至りませんでしたが、商業簿記は2級も面白かったですよ!
年齢や環境にもよりますが2級以上に合格できれば、収入アップに役立つこともあるかもしれませんね。
デメリット
3級では収入アップに直接つながりにくい
簿記3級の対象となる「小規模な株式会社」とは、商品売買業を対象としているため、転職活動や実務においては物足りないケースが多いです。(商品売買業とは取引先から商品を仕入れて、お客さんに販売する業種)
身近なところでいうと製造業で使う会計の知識は「工業簿記」と呼ばれ、日商簿記2級から出題される範囲になります。
勉強した内容が実生活に直結しにくい
家計簿に活かすといっても、仕分けを行い、試算表を作って…と学んだ内容をそのまま使うことはまず無いと思います。
そのため、勉強しながら実生活に結びつける努力が必要になります。
例えば
・減価償却の考え方を知っていれば、購入したモノの資産価値の考え方が変わる。
・リセールを意識した購入を心がけるようになる。
・フリマサイトなどでの単純な利益計算。
私も利用していますが、費用や手数料を無視した値下げ交渉をなさる方は意外と多いです。
勉強時間がそこそこかかる
これは個人差がありますが、私は数字と分かりあえない人生を送ってきたこともあり、FP3級に比べるとやはり難しく感じました。
少し癖のあるものですし、電卓の使い方から覚えないといけない始末。
ただ、やって良かったのは事実です。
スーパーのコープ(生活協同組合)に加入している方は決算報告のハガキを見たことはありませんか?
私の場合は数字に対する抵抗が減り、あの決算書を読めるようになったことが最初の実感でした。
最後に
楽観視すると普通に落ちる試験です。
とにかく手を動かす。毎日コツコツ継続する。これしかありません。
余談ですが私は過去問に取り掛かる頃合いに、新型コロナウイルスにかかり倦怠感で3週間寝込みました。
回復し、3週間ぶりに問題に向き合うと「あれっ?貸方・借方間違えてる…💦」
もう一度はじめから復習する羽目になりました(笑)
社会人だと、勉強する時間を見つけるのも大変かもしれません。
でも本当に勉強して損することはないですし、合格した時の達成感はひとしおでした✨️
少しでもやってみようかな?と思った方は
ぜひ、頑張ってくださいね!!🙌